Tera TermでPC-G850にIntelHEXファイルを送信する方法
Sending IntelHEX file to PC-G850 with Tera Term


1.初めに

本文書は, パソコンからSHARPのポケコンPC-G850にIntelHEXを送信する方法の説明である. USB接続でファイルを送信する場合, 1行ごとに送信を遅延することが必要な場合がある. しかし, PC-Gリンクでは設定する方法がない. ここではターミナルソフトのTera Termを使う方法を紹介する.

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筆者はくりこうさんの簡易レベルコンバータと, USB-シリアルケーブルUSB-RS232C-VIで試したところ, 正常に通信できた.
簡易レベルコンバータとUSB-RS232C-VI


2.設定

2.1 USB-シリアルポートの設定

Windows: デバイスマネージャ
USB-シリアルケーブルをパソコンにつなげる. その後, デバイスマネージャでUSB-シリアルポートをダブルクリックし, プロパティウィンドウを開く(上の画像の通りとは限らない). また, COMポートの番号は後で必要なので覚えておく. (この場合はCOM8である.)


Windows: USB-シリアルポートのプロパティ
ポートの設定の詳細設定(A)ボタンを押す.


Windows: USB-シリアルポートの詳細設定
FIFOバッファを使用する(U)のチェックを外す.


2.2 Tera Termの設定

Tera Term: 設定(S)-端末(T)
Tera Term: 端末の設定
設定(S)-端末(T)を選択する.
改行コード 送信(M)をCR+LF, ローカルエコー(L)をチェックする.


Tera Term: シリアルポートの設定
設定(S)-シリアルポート(E)を選択する.
ポート(P)をUSB-シリアルのポート, ボー・レート(B)を9600, データ(D)を8bit, パリティ(A)をnone, ストップ(S)を1bit, フロー制御(F)をnone, 送信遅延を50ミリ秒/行(L)にする.
必要な送信遅延は環境に依存する. PC-G850側でDEVICE I/O ERRORとなる場合はもっと長くする必要がある.


設定(S)-設定の保存(S)を選択する


2.3 PC-G850の設定

PC-G850: SIO設定(1)
PC-G850: SIO設定(2)
PC-G850側で, [TEXT][S][F]でSIO設定画面に移行する.
baud rateを9600にする.


3.送信

PC-G850: MONコマンド
PC-G850: USERコマンド, Rコマンド
[BASIC]MONでマシン語モニタに移行する.
USERコマンドで必要なメモリを確保し, Rコマンドで受信を待つ.


Tera Term: ファイル(F)-ファイル送信(S)
Tera Term: ファイル選択
ファイル(F) - ファイル送信(S)を選択する.
送信するIntelHEXファイルを選択する.


Tera Term: ファイルを送信
送信が終了するのを待つ.
送信が終わるとウィンドウが閉じる. その後, CTRLを押しながらZを押す.


PC-G850: 受信完了
マシン語モニタが入力可能な状態に戻れば成功である.


4.補足

Tera Term: シリアルポートの設定(フロー制御有効)
ケーブルによってはフロー制御を行える. シリアルポートの設定でフロー制御(F)をhardwareにすると有効になるので試してみるとよい. 筆者の環境ではフロー制御を有効にして高速な送信が行えた.


5.謝辞

nさん ありがとうございました.


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